代を受け継ぐ~ 椅子に自分で座る:その1

初代社長はとにかくエネルギッシュですよね。
カリスマ性もあり、リーダーシップも持っているから、
ぐんぐん組織を拡大し、引っ張っていくものです。

特に老舗の域に足を踏み入れた
昭和初期から中期の会社は
時代に後押しされながら業績も伸び、
その中で家族・同族経営を成立させつつ、
息子は「おぼっちゃま」
娘は「おじょうちゃま」として育ちました。

各社長たちが織りなす『各自のポリシー』のもと、
こういったお店・会社が大小問わず、
日本全国あちこちで地域を盛りたて、
住民に支持されながら昭和時代は過ぎて行き…
平成に入ったのです。

高度成長期→バブル→崩壊→平成不況と、
時を移す中でカリスマ社長・店主たちは頭を悩ませました。

ある社長は効率化・拡大路線に向かい、
ある社長は身の丈に合った規模で、
ある社長は土地や物件を買いあさり、
「商売」は二の次、保身の道へ。
またある社長は何も出来ないままと…

各々のスタンス、
歩幅で時代を歩んできました。

しかし…その誰もがそろそろこんな事を感じています。

「もうすぐ引退かな」「息子(娘)に渡すかな」と。

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さて…引き渡される側である、
かつての『おぼっちゃん』『おじょうちゃん』ですが、
たくましいモノで、こんな事に気づいています。

「おやじ(じいちゃん)のやってきた事はスゴイと思う。
でも…今、色々やらなければならん事があるはずだ。
しかし…それが何だか良く解らんのだ(汗)」

「現代はWEBを中心とした先進技術をどう活用するか?だ。」
「商売を伸ばすには自己投資も大切だ。勉強しよう!」…etc。

しかし、まだ引退していない先代が居た場合、
ココに大きな干渉が入ります。

「情けねぇ!まだお前には任せられねぇっ!」
「ホームページ?そんな機械にウチの商売を任せられっか!!」
「仕事しねぇでドコ行ってるんだ!」

そして、自分のお店を伝えなくては、
商品を知ってもらわなくてはと勤しむチラシづくりやポスティングでさえも、
「みっともない!」(そんな事言ってる場合じゃないだろ)
「そんな暇あったら品出ししろっ!」(だから…売れないのに何を出すんだってば)

代を引き継ぐ次期店主にも、
キチンと言い分はあるのです。

また各々が受け取ったバトンには
『先代の汗』だけではなく『宝』や『重み』、
『垢(あか)』もしみ込んでおり…
これが当代を悩ます一因にもなっている。
という事も、よく耳にします(見ます)。

代替わりで商売を受け継いだ人たちには、
その人たちなりの『苦労・苦悩』があるのです。

甘い見通しからの借り入れ、支払い、
顔も見た事が無いほど昔から手渡されてきたバトン、
そして支持して下さっている顧客の皆さま…。

良い部分・悪い部分、
自分たちがつくって来たものだけではな
く『受けついでしまったもの』の大きさを自覚すればするほど

「どうしよう」というプレッシャーが膨らんだり、
「ヤル気」を奮い立たせたり…という絵が
全国あちこちで繰り広げられています。

ある人はモチベーションを上げ、ある人は下げ、という商売のバトンタッチですな。