昔のあん摩師

かつて、あん摩師(あんまさん)と呼ばれる施術者の世界では、盲目の方が多く従事していました。
なぜだかご存知ですか?
見えないことで、触覚が研ぎ澄まされるという理由もありますが、理由はそれだけではありません。

昔の師匠たちは、弟子にこう教えていたそうです。

  • 人の身体に触る仕事は、「障る仕事」
  • 相手の痛みや苦しみ、感情の滓(おり)を請け負う仕事
  • 邪や負を肩代わりしてあげる仕事
  • それはしっかり対処しないと自分の運命も変えてしまう
  • 子どもや孫の代まで響く場合もある
  • 目が見えない人は既に「その対価」を払った人(それ以上運命がおかしくならない)

これは一種の民間伝承ですが、数多くの施術者を見て来た私としても「なるほど。確かにそうだな」という事例…体を壊したり、メンタルをやられたり、商売がうまくいかない、離婚、事故など様々な事例をこれまで山ほど見て来ました。

そして触る仕事は施術家だけではありません。各種サロンやスポーツインストラクター、夜の世界で働く人たち…皆です。そして、恐らくこんなお話は全く知らないのでしょう。

施術者は患者さんの「負」をもらう

患者さんが持ってくるものは、痛みだけではありません。
疲れ、ストレス、不安、悲しみ、怒り…etc

身体に蓄積されたこれらの感情的な重さは、施術を通じて少しずつ解放されていきます。「楽になりました!」と患者さんは喜んでくれますよね。
しかし…その「解放されたもの」は、どこへ行くのでしょう?

経験のある施術者はご存知だと思いますが、施術後に自分が疲弊したり、ぐったりしたり、相手の痛みが移ったり、気分が重くなったりする方は少なくありません。「受ける」というやつです。患者さんの「負」「邪」を受け取っているのです。

これが進むと、本当に体調を壊したり、心や精神が病んでしまったりします。触る=障る怖さを知らないと、こうなってしまうのです。

受ける

施術という行為は、患者さんの人生の流れに関わる仕事です。特に苦や邪、負を受け取り、楽にしてあげるのが仕事なので尚更です。

冒頭のあんまさんの事例ですが、アマゾンの奥地、コロンビア北部にコグィ族(コギ族とも呼ばれます)という先住民族が居ます。

彼らは現代文明と距離を置き、自然と調和した独自の伝統的な生活様式を現在も守り続けています。彼らは自然から何かを得る際(水、食べ物、土地の使用など)、それに対して「精神的な対価を支払う必要」があると考え、特別な意志を込めた石や貝殻などを聖地に捧げ、自然とのバランスを保とうとします。

取引=対価を支払うことでバランスが保たれる、という自然の摂理に則っているのです。
治す(よくする)=受け取る。「受ける」のは法則のひとつでもあるのです。

触る仕事の人たちも全く同じであり、昔の師匠達はそれを良く知ってました。

だからこそ、弟子の手が出来るまでその守り方、流し方、切り方なども徹底して教え込んでいたのです。

痛みが取れることで、その人は働き続けられる。家族を養える。夢に向かって進める。しかし、その対極にはそれを受け取る施術者がいます。

その施術者…弟子達が長く業界で活躍できる様、お師匠さん達は、受け取ったものをどう処理するか?全てを受け取るべきか?受け取らずに戻すものとは?を教えていたのです。

それを「気」と呼ぶのか、エネルギーと呼ぶのか、想念と呼ぶのかは、単に言葉の違いでしょう。ちなみに昭和初期まで、これらの教えは弟子達に受け継がれていたそうです。

自分をクリーンにする

長く施術者を続けている先生方は、それぞれのやり方で「クリーンにする習慣」を持っています。

入浴、瞑想、自然の中を歩く、自分自身が施術を受ける…。まだまだ他にも色々ありますが、ネットに書こうとは思いません。こうした内容の本質は口伝だからです。

しかし、この根底・基盤になるとても重要な部分があります。

それは自分の心や精神、感情です。人として整っているか?なのです。ここが整っていなければ何をやろうとも焼け石に水だからこそ、私は施術者のみならず、商売人達に「心や精神」の話をしているのです。

接骨院や整体院の場合は、メンタルが危うい人に施術されれば、患者さんがより重くなるケースもあるほどです。

クリーンにする。浄化する。整える。

言葉は様々ですが、どれもこれも外面の話ではなくまずは「先生の内面」からなのです。

残念ながら、今の養成課程ではこういった話はほとんど教わりません。ごく一部の先生方が、直弟子に個別に伝えているだけです。

だからこそ、「なぜ施術後に疲れるのか」「なぜ長く続けられない先生がいるのか」「なぜ運を落とすのか」も語られることが少ないのです。

…という話、教わったことありますか?
教わっているなら、そのお師匠さんや先生は素晴らしい方で、あなたもとても運が良かったですね。

よくある質問

施術と「障る」ことはどう違いますか?

「施術」は技術的な行為ですが、「障る(さわる)」とは患者さんの心にまで届く関わりを指します。同じ手技でも、患者さんの状態を理解した上で触れるのか、ただ手順通りに触れるのかで、患者さんの受け取り方は大きく変わります。「手が温かかった」「なぜかこの先生に触られると安心する」という感覚は、この違いから生まれます。

患者さんの心に届く施術をするために、何から始めればいいですか?

まず「施術前に患者さんの話を1分だけ丁寧に聞く」ことから始めてみてください。体の状態だけでなく、「最近どんな仕事が続いていましたか?」「どんなときに特に痛みますか?」と聞くだけで、患者さんは「この先生は自分のことを見てくれている」と感じます。この安心感が、施術の効果をさらに高めます。

技術が高くても患者さんが離れることがあるのはなぜですか?

技術は「治す力」を提供しますが、患者さんが「また来たい」と思うかどうかは関係性で決まります。「名前を覚えてくれていない」「毎回同じ説明をされる」「体の変化を伝えてもらえない」といった小さな積み重ねが離脱につながります。技術と人間的な関わりの両輪が揃ったとき、初めて「この院でないとダメ」という信頼が生まれます。


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望月まもる(集客支援コンサルタント)
地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」