患者さんは、自分の体の素人です。

当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、この前提を本当に理解している先生は、意外と少ないのです。

患者さんは「原因」を知らない

患者さんが来院するとき、彼らが感じているのは「症状」だけです。

「肩が痛い」「腰が重い」「なんとなく体がだるい」…etc

なぜそうなっているか?という本当の原因は知りません。

多くの場合、患者さん自身が「思っている原因」と「本当の原因」も大抵ズレています。

「デスクワークが続いたから」「寝違えたから」「歳のせいだから」などなど。

先生から見れば、その見立ては間違ってる場合も多いものです。

しかし、患者さんの認識を崩せないまま施術を続けても、患者さんの中には「通い続ける必要性」が生まれません。

「なぜそうなっているか」を教える

私は施術者の方々に「患者さんに、本当の原因をしっかり伝えていますか?」と質問しています。

多くの先生は施術の腕は確かですが、「伝える」のが苦手な方、下手な方も多いからです。

「専門的なことを言っても分からないだろう」「時間がかかるから、さっさと施術に入りたい」「どう伝えれば良いか分からない」などと思って、説明を省いてしまう方もおりますが…それは全く、患者さんの為になっていません。

「素人の言葉」で話すことの大切さ

患者さんに説明する際、大切なのは「患者さんが分かる言葉を使うこと」です。

先生達からすれば「棘上筋の炎症が~」「腸腰筋の過緊張が~」などの会話は当然でも、患者さんには全く分かりません。届きません。

届かない説明なら「していない」ようなものです。

「ここの筋肉が、ずっと緊張して縮こまっている状態なんです。ちょうど、ずっと握り拳を作り続けているようなイメージです」

「体を支える土台が、少し前に傾いている状態です。積み木の土台が斜めになると、上もバランスを取ろうとしたり、倒れたりしますよね。今は無理して支えている状態が続いているので、◯◯と◯◯に負担が掛かってるんです」

「神経の通り道が少し狭くなってるので、窮屈な状態ですね。その影響で、痛みやしびれが出ています」

こういった言葉に変換できているだけで、患者さんの理解の深さがまったく違ってきます。

分かるから「自分事」になる

患者さんが「自分はそういう状態か」を理解した時、初めて「どうすれば治るのか?良くなるのか?」という自分事スイッチが入ります。

「先生に言われたストレッチをやってみた」「姿勢に気をつけるようにした」「水分をちゃんと摂るようにした」…etc

こうした行動変容が起きてくると、患者さんは自分の体を更に意識し、関心を持ち始めます。

そして自分の体に関心を持つようになった患者さんは変化も感じられる様になるので、「また報告したい」「先生に質問したい」となり、自然と足を運ぶようになります。

だからこそ、どの患者さんもその領域にお連れする為に、先生は分かりやすく伝える義務があるのです。

具体的な言語化が必要な時代

AI時代、絶対的に必要なスキルに、この「言語化能力」があります。

AIも指示の出し方、プロンプトの書き方で答えはまるで変わります。

より正確な答えが欲しければ、それを出力させるプロンプトを書く必要があるのです。

分からない、出来ない、不得意だ。と言ってると、お客様に伝わらないばかりか、時代にも取り残されるのですね。

だからこそ、今一度…自分の言葉が伝わるか?を確認してみましょう。

「この患者さんは今、なぜこの状態になっているのか?」「それを患者さんは理解しているか?」「私はそれを分かりやすく伝えているか?」

現代は施術の技術と同じ位、「伝える力」も重要です。脳科学を学んでる人ならご理解頂けるはずですが、先生は施術だけで治してるのではありませんから…。

よくある質問

患者さんに専門的な説明をしても理解してもらえません。どうすればいいですか?

専門用語を日常語に置き換えることが基本です。「腸腰筋の短縮」→「お腹の奥の筋肉が縮んでいる状態」、「脊柱起立筋の過緊張」→「背骨を支える筋肉が疲れてガチガチになっている」など、患者さんの日常生活に結びつく言葉で説明しましょう。理解してもらえると、患者さんの信頼感が大きく変わります。

わかりやすい言葉で説明すると、先生として軽く見られませんか?

むしろ逆です。難しい言葉を使って患者さんを置いてけぼりにするより、「自分のことをわかってもらえた」と感じさせる説明ができる先生の方が信頼されます。専門知識は、患者さんにわかる言葉に「翻訳」することで初めて価値を持ちます。難しい言葉は知識の証明ではなく、説明力の証明が大切です。

患者さんの理解度に合わせた説明を実践するにはどうすればいいですか?

施術中に「この説明、わかりにくかったですか?」「こういうことで合っていますか?」と一言確認する習慣をつけましょう。患者さんがうなずくタイミングや表情を見ながら、説明の深さを調整します。また、同じ症状の説明を3パターン(詳しい人向け・普通・初めての人向け)用意しておくと、どんな患者さんにも対応できます。

患者さんが通い続けてくれる院づくりの具体的な方法を、セミナーや勉強会でお伝えしています。

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望月まもる(集客支援コンサルタント) 地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務める。他にも商工会や行政、工務店やリフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でセミナーや講義、勉強会や研修などを行う。クライアントは接骨院、整体院、各種サロン業、物販、通販会社、製造業、学習塾、音楽教室、リフォーム会社、工務店、ポスティング会社など。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」