先生に少し厳しい事実を思い返してもらいます。

先生は院を出ていく患者さんの背中を見ながら、「この方は続いてくれるだろうか」「またちゃんと来院してくれるかな」と思った事はありますか?

施術が終わり「だいぶ楽になりました」と言って帰っていく患者さん。
次の予約を取らずに「また痛くなったら来ます」と言って出ていく患者さん。

この「また痛くなったら来ます」という言葉を、先生はどう受け取っていますか?

…もしかして「またそのうち来るだろう」と思って、
そのままにしていないでしょうか?

本当は寂しくないですか?
否定された気分になりませんか?
自分の実力を発揮しきれず悔しくないですか?

痛みが無くなったら終わり?

「また痛くなったら来ます」とは、
患者さんの本音で言えば
「もう来ないからね」
或いは
「またいつか痛くなったら来るかもしないです」
という意思表示にも受け取れます。

では…なぜ患者さんは
「痛くなくなったら通院しなくても良い」
「勝手に卒業してしまう」のでしょうか?

患者さんが「痛みが取れたら通院しなくて良い」と思うのは、ある意味で当然です。なぜなら…患者さんは「自分の体の素人」だからです。

痛みの原因を患者さんは自分で評価、診断出来ません。

痛みには原因があり、それが解決しない限り、
再発する…痛みが戻る身体のまま、
勝手に通院をやめてしまってるのを
患者さんは自覚すらしていないのです。

だからこそ、先生が
「あなたの身体の状態」
「痛みの本質的な原因」について説明、
患者さんも納得していなければ、
「痛みがない=治った!」と勘違いするのも当然なのです。

先生が「まだ卒業ではありませんよ」と
伝えれば、来院し続ける患者さんは増えるのです。

そして、
先生は患者さんが
「痛みの無くなった状態」と
「本来の状態」が違う事は
よーく分かっているはずです。

痛みが出にくい状態や、
疲れがあったとしても自分で戻れる状態は、
同じでしょうか?

症状が消えた状態は
単に炎症が引いただけです。

しかし、
再発しにくい身体、
自分で戻れる身体になった状態は、
全く別の領域です。

その違いを、患者さんに伝えていますか?

伝えていないのなら、
患者さんが勝手に
「良くなったから終わり!」と判断してしまうのも当然なのです。

先生が伝えなかった…
いや。厳密に言えば、
伝えていようとも、
「伝わっていなかった結果」なのですもの。

未来の話をしていますか?

多くの先生は患者さんの痛みが治った時にこう言います。
「良かったです。ではお大事に。また来てください」。

私からすれば「は?」なのです。

何故ならまだ治ってないし、
自分で戻せる身体ではないし、
自分の身体の事を理解もしていないからです。

確かに「痛みが取れた日」は
患者さんにすれば、
とても嬉しい瞬間です。

いつもの動作ができる様になり、
支障が出てた仕事や運転なども
普段通り出来るようになるからです。

そして、そんな時、
実は先生への信頼感が最も高まっているタイミングでもあります。

だからこそ、伝えるべき事を伝えなければなりません。

「だいぶ楽になってきましたね。ただ、今の状態はまだ、本来の体の状態に完全に戻っているわけではないんですよ。痛みが出ていない今こそ、体を整えるのに一番良い時期なのです。あなたの場合は○○が原因なので、○日に1度のペースで来ていただけると、この位の期間で原因が少しずつ緩和されてきて…」

こんな声がけがあるからこそ、患者さんは

  • 自分の身体の状態や原因を知る
  • これからどんな対応をすべきかが分かる
  • どこを目指すのかも明確になる

ので、通院を継続するのです。

私のクライアントさん達は全員、初回来院時からこの部分をとても丁寧に行なっています。その患者さんの痛みの原因、どんな状態なのか、どう変化させていくと、どんな事が起こるのか?

3つの納得をしてもらいながら、二人三脚で進めているのです。

歯医者さんは言ってます

歯医者さんでは、
虫歯が治った後も
歯のメンテナンスのために定期的に通う方が多いですよね。

「虫歯がないのに来るなんて」と思う人が
ほとんど居ない理由に、
彼らは総じて
「歯石取りをしましょう」
「口内環境をきれいに保ちましょう」
と呼びかけている業界として一貫した姿勢があるからです。

整体・接骨院はどうでしょうか?
やっていますか?ありますか?

「痛みが無くても通う」
という認識が少ないのは、
先生が「メンテナンスとして通う意味」を
伝えていないからです。

「痛みが出てから来る場所」から
「状態を整える場所」
「健康な状態を維持するパートナー」
になれていないのです。

患者さん達はただ
「価値観の切り替え」が出来ていないだけなのです。

だからこそ、その認識の転換は、
先生の言葉、その手向け方でしか作れないのです。

「また痛くなったら来ます」と言われたら

院を続けていくために、
一番最初に整えるべき事は
「来る患者さんが続く仕組み(習慣づくり)」なのですが…

その核心は、先生の言葉掛けにあります。

「また痛くなったら来ます」という言葉を聞いても
「では、お大事に」と返してしまえば、
それっきりになる可能性が跳ね上がります。

しかし、「あなたの体の状態は…」と、
患者さんに自身の状態を切々と伝えれば
耳を傾ける人、納得して通い続ける人ばかりになります。

先生は身体のプロです。

初回来院時から
目の前の患者さんの身体について
しっかり見立てて、伝え続けるだけで、
「痛みがない=治った」と勘違いする人は減り、
それが結果としてお客様のためになるのです。

よくある質問

「痛くなったら来ます」と言う患者さんをどうすれば定期的に来てもらえますか?

「痛み」だけを来院理由にしてしまうと、痛みが消えた瞬間に来なくなります。大切なのは「なぜ今後も通う必要があるか」を最初から伝えることです。たとえば「今は痛みが楽になりましたが、この状態を維持・改善するために月1回来ていただくと〇〇が防げます」というように、通院の意義を具体的に説明しましょう。

継続通院の必要性を患者さんにわかりやすく伝えるコツは何ですか?

「痛みが消えた=治った」という誤解を解くことが最初のステップです。体のゆがみや筋力の衰えは、痛みが消えてからもゆっくり進みます。虫歯の例えが効果的で、「歯は痛くなくても歯科に定期検診に行きますよね。体も同じです」と伝えると多くの患者さんが納得してくださいます。

「もう来なくていいですよ」と言っては逆効果ですか?

「痛みが取れたから終わりですよ」と伝えてしまうと、患者さんは本当に来なくなります。正しい伝え方は「痛みは取れました。次は体を整えて再発を防ぐフェーズです」と、次のゴールを設定することです。治療のステージを段階的に示すことで、患者さんは自然と「次も来よう」という気持ちになります。


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望月まもる(集客支援コンサルタント)
地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」

先生は患者さんに触ってますか?
それとも触れてますか?

「触る」は施術者が主体です。
何かを「する」ために接触する行為なのです。

しかし、「触れる」は受容的な行為…
相手の身体の状態を受け取ろう、感じようとして接触している状態です。

そして、この違いは、
患者さんの神経系に即座に伝わります。

触る手は、体を緊張させますが、
触れる手は、体を開かせる…
リラックスさせ、受け入れてくれるのです。

手をつくるとは、
「触る手」から「触れる手」にする事…
施術家の手に育てる事なのです。

手を置くだけ

熟練した施術者の中には、
ただ手を置くだけで、相手の体が
変わっていく人がいます。

クライアントさんの院長にも
それ位は朝飯前の方が居ますし、

私が受けた施術では、
触れずして一瞬で緩んだり、
可動域が広がって驚いた事もあります。

「何もしていないのに、なぜ変わるのか?」

理論理屈や正解を求める方は理解に苦しむかもしれませんが、
これはオカルトでも奇跡でもありません。

弘法に筆かもしれませんが、
皮膚には「C触覚繊維」と呼ばれる
神経繊維があります。

これは穏やかで
ゆったりとした接触に特別に反応し、
オキシトシン(愛情ホルモン)の分泌を促します。

その結果、副交感神経が優位になり、
体が緊張を解き始めるのです。

そして、強く押さなくても
体は変わります。
条件が整えば
「手を置くだけ」でも変わるのです。

手が出来た施術者は、
この条件を無意識のうちに
作り出しているのですね。

押さずに浸透させる

先生はマスターしているかもしれませんが、「蝕圧」は患者さんの身体に、とても優しい圧の掛け方です。

「蝕」には
「侵食する・じわじわと染み込む」
という意味がありますが、

これは単に圧を加えるのではなく、
組織の中へ静かに、時間をかけて
浸透させていく圧です。

「押し込む」のではなく、「浸透させる」という感覚が、手をつくる上でとても重要なのです。

強い力で押すと、筋肉は防御反応を起こします。
体が「外敵が来た」と判断し、硬くなるのです。

しかし、柔らかく、ゆっくり、
受け手が脱力できるような圧は、
逆に筋肉の防御を解除します。
そのまま静かに、深部へと届いていくのですね。

下手な施術者は
「痛いのはあなたの身体が…」と、こちらのせいにばかりしますが、
いやいや。そんな事はありません。

痛みには質の違いがあり、
蝕圧が出来る方の施術は、
じんわり奥まで届く、
とても優しい「痛気持ちよさ」があるのです。

深層に届ける

私と長くお付き合いしている、ロミロミサロンのセラピストさんは、とても上手な施術をしてくれます。

彼女は「深い部分にアプローチしようと、力で押し込もうとすると、かえって届かなくなるんですよ」と教えてくれました。

彼女に言わせると、深層に深くアプローチするには3つのコツがあるそうです。

垂直圧

ロミロミの施術は横から見ていると、施術者に軸ブレが無く、とても綺麗なフォームで体重移動します。

そして重力(自重)を上手に活用し、流したい方向に圧を入れ、腕の筋力ではなく、体幹と地面反力を使います。

彼女はとても勉強熱心なので、
「私はハワイの師匠から教わったものに、介護の世界で使われてるボディメカニクスも参考にしてます」と、言ってます。

ボディメカニクスは、人体の構造や力学を利用して、少ない力で安全に介助する技術です。

介護の世界では、
ご利用者さんを安全に動かす、
介護者の腰痛を防ぐ、
無理な力任せの介助を減らすなどの為に、
簡単に言えばテコの原理などを用いています。

ロミロミもまた同様で、
何でもお師匠さんから施術を教わる際、

・絶対に自分の身体を痛めないフォームを体得する
・お客様の身体に負担や痛みを与えない施術の仕方を身体に覚え込ませる
というのを徹底されたらしく、

「何度やっても『NO』と言われ、
泣きながら練習してました」と、
今では笑いながら話してくれました。

なお垂直圧をマスターすると、小柄な施術者でも、体格に関係なく深部に圧を届けられます。

彼女には大勢のお弟子さんが居ますが、中には小柄な方もおります。しかし、力で行わず、相手の身体に合わせて「ここだ!」というポイントに優しく、しっかり圧を届けて来ますので、上手な方は奥からほぐれるのです。

受け手の脱力

彼女は「深い部分はお客様の力みも関係するんです」と言います。

受け手が力んでいると、深い所に届かないそうです。

だからこそ、ロミロミではひたすら「自然のリズム=1/fゆらぎ」で、まるで波が押し寄せたり引いたりするかの様なリズムで施術を進めます。

「お客様からα波が出る様にすると、脱力し、筋肉がゆるんで、奥まで届きやすくなるんです」と話してくれました。
施術者の触り方、そしてリズムが、お客様の脱力とリラックスを起こすのです。

施術者の呼吸

彼女はまた、
「施術者の呼吸が深いと、お客様の身体の深い部分の変化を感じられるけど、浅ければ感じられないんです。だから、私たちセラピストも呼吸を大切にしてます」と話します。

手の技術は、体全体の状態と切り離せません。
深層に圧を届けるには、施術者の呼吸と姿勢が必要不可欠で…お弟子さん達は、その姿勢と呼吸と動きを完全に身体が覚えるまで、練習をし続けます。

何故なら、自力…例えば腕の力で押し込もうとしていると、施術者自身の体が壊れていくからです。

ロミロミの世界では、これは禁忌であり「あってはならない事」とされています。

しかし、整体院や接骨院では、手首・肘・腰への負担が積み重なり、腱鞘炎や腰痛に悩む施術者が少なくありません。

「それも勲章だ」と笑い飛ばす空気が
業界にありますが、

私は「患者さんのモデルになるべき人が何を言ってるんだ?」と思います。

100キロを超えた方が
ダイエットサロンの先生なら
どう感じますか?

超加工食品ばかり食べている
シェフの料理を食べたいですか?

そして何より、
先生が体を壊しながら続ける施術は、
患者さんにとっても幸せな事ではないのですよ。

「姿勢」を説く人の姿勢が悪ければ、
説得力も無くなるのです。

垂直圧、つまり体重と重力を使う圧は、
患者さんの深部に届くだけでなく、
施術者自身の体を守る技術でもあるのです。

あたたかい手

良い施術者の手は、温かいものです。
温かい手は、血管が拡張して
血流が豊かな状態を示しています。

寒い場所に居ても、
施術が始まった途端、
急にあたたかくなるのだから、
「プロはすごいな!」と
心から思います。

あたたかい手は、
患者さんの皮膚を刺激し、
筋肉に「緩んで良いよ」という信号を送ります。

では寒い日は、施術前に
ストーブで温めれば良いのか?
と言うと、そんな単純な話ではありません。

手の温度は施術者の内的な状態、
心や感情を映しているのです。

緊張や焦り、「早く治さなければ」「ちゃんと結果を出さなくては」という気負いなどがあると、交感神経が優位になり、手は冷えます。

落ち着いて、患者さんの状態に集中していると、手は自然に温かくなるのです。

だから優秀な施術者は、
いつもリラックスし、
堂々と患者さんに向き合うので、
結果もすぐ出るし、
手はあたたかいのです。

「手の温度」とは、
施術者の心の温度でもあるのです。

患者さんに伝わる

手ができた施術者に触れた患者さんは、
「この先生の手は、なんか違う」
「触られた瞬間に安心できる」
「なんか癒される」
と口々に言うものです。

この「なんか」の正体は、
神経系への働きかけです。

緊張した手、急ぐ手、探っている手は、
患者さんの体に警戒を生みます。

落ち着いた手・確信のある手・
受け取ろうとする手は、
患者さんの体をリラックスさせ、
施術の効果を深めるのです。

そしてこれは、
特に女性の患者さんへの施術の際、
とても大切な意味を持ちます。

手が出来ていない施術者は、
時に患者さんに「違和感」を与えてしまうことがあるのです。

探っている手、うろついている手、
圧の方向が定まらない手は、
患者さんの神経系に「警戒」を生みます。

その「警戒」は「不快感」となり、
「痴漢された⁈」という
誤解につながるケースも
実際に起きているのです。

「そんなつもりはなかった」というのは、
本当かもしれません。

しかし、患者さんの神経系は、
施術者の意図ではなく、
「手の質」に反応するのです。

「そんなつもりはなかった」と言っても、手がそう感じさせてしまったのです。

手が出来ていれば、相手が誰であっても
同じ「触れ方」で、同じ「感じ方」で
アプローチできます。

手をつくることは、老若男女、どんな患者さんにも安心を届け、同時に先生自身を守ることでもあるのです。

集客不足の原因は?

新患は来るけど、リピートが続かない。
ある程度通ってくれるが、
熱烈なファンにはならない。
…という状況にある先生にお伺いします。

勇気を持って確認して欲しいのです。

あなたの手は、本当に出来ていますか?
施術家の手ですか?
あたたかいですか?
大きく感じますか?

広告を見直したり、
集客の方法を考えたりする前に、
まず、ご自身の手を点検してほしいのです。

何故ならあなたのその手は、
商売道具でもありながら…

お客様と繋がる窓口、
架け橋だからです。

技術を知っていても、
手が出来ていないと
施術の世界は話にならないのです。

「手が出来た」と感じた瞬間から、
本当の意味で施術家人生が始まるのです。

よくある質問

施術の技術を磨くだけでは集客につながらないのですか?

技術は必要条件ですが、十分条件ではありません。「治る院」という評判は施術で作られますが、「また来たい院」「紹介したい院」は施術以外の体験で決まります。院内の雰囲気、先生の声かけ、患者さんとの関係性の積み重ねが、最終的に集客につながります。技術と人間力の両輪が必要です。

患者さんは施術者の技術をどこで判断していますか?

患者さんは「手の感覚」よりも「体の変化の実感」で判断します。つまり、「施術後に体が楽になった」「先生が体の変化を的確に言葉で伝えてくれた」という体験が「この先生は技術がある」という評価につながります。技術と説明力をセットで磨くことが重要です。

手の感覚を育てるために、日々できることはありますか?

まず「触る前に患者さんの体を観察する習慣」から始めることをお勧めします。姿勢・重心・呼吸・筋の緊張パターンを施術前に丁寧に見ることで、触れたときの感覚と結びついていきます。また、施術後に「どこに変化があったか」を言語化する練習を繰り返すことで、感覚と言語が統合されていきます。


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望月まもる(集客支援コンサルタント)
地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」

現場に立つ先生方にとって、日々の施術は試行錯誤と技術の研鑽、その積み重ねかもしれません。しかし、その中にこそ、これからの時代を左右する大きな分かれ道があります。

ミッション

整体院や接骨院に求められているミッションは、とてもシンプルです。

患者さんのコリや痛み、不具合が和らぎ、体がより良い状態へと変わっていくことです。

言い換えれば、「来てよかった」と心から感じてもらえる変化を提供できるかどうか?なのですね。

たとえば、どんなに接客が丁寧で、院内が清潔で、会話が心地よかったとしても…肝心の体の状態が変わらなければどうでしょうか?

最初は通ってくださったとしても、やがて足は遠のいてしまうでしょう。これは患者さんとすれば自然な選択です。

もちろん、「話しやすさ」「安心感」「雰囲気の良さ」はとても大切です。それらは先生や院への信頼や、関係の土台になります。

しかし…当然ですが、それだけでは長く選ばれ続ける理由にはなりません。土台の上に乗るべきものは、やはり「結果」だからです。

そして今は、AIやインターネットの発展によって、口コミや評判、実績が以前よりもはるかに見える時代です。これは一見すると厳しく感じるかもしれませんが、見方を変えれば「本当に体を良くできる先生が、正当に評価される時代」とも言えます。

何のためですか?

だからこそ、私はこう質問したいのです。
あなたは今、何のために施術をしていますか?

もし「患者さんの体を本当に良くしたい」という気持ちがあるなら、その想いは必ず技術や言動ににじみ出ます。人は言葉以上に、姿勢や熱意を敏感に感じ取りますので、伝わって来るのです。

反対に、「生活のためだから、ほどほどでいい」「それなりに稼げればOK」という気持ちは、どれだけ隠そうとしても、どこかで伝わってしまいます。

私はこれまで約40年、地域に根ざした集客や、長く選ばれる院づくりの支援に携わってきました。その中で見えてきた共通点があります。

残り続ける院長と、そうでない方の違いです。
続かなくなってしまう方には、いくつかの傾向があります。

・仕事が義務感
・危機感が欠落してる
・向上心が無い
という3つです。

水を流し続けない池が濁っていくように、変化や学びが止まると、少しずつ院も先生も淀み…魅力も沈んでいきます。

一方、長く選ばれ続けている先生方はとてもシンプルです。

「患者さんの為に」と、現状に満足せず、常に学び続けています。

投資か?経費か?

ここで大切なのが「投資」と「経費」の違いです。

経費は、現状を維持するために必要な支出ですが、投資は未来をより良くする為にお金を活用する事です。

技術セミナーへの参加や、新しい知識の習得、院内環境の改善などは、単なる出費ではなく、将来の価値を高めるための種まきです。

畑に種をまくからこそ収穫出来る様に、自分自身や院に対する投資が無ければ、成長も進歩も広がりも生まれにくいのです。

実際に繁盛している院長の方々は、結果が出ていても決して慢心しません。

むしろ、結果が出ているからこそ更に学び、より磨きを掛け続けています。そして、得られた利益の一部を必ず自己投資や院の向上に使っています。

そして、その答えはとても明確…
「患者さんのため」なのですね。

だからこそ、ここで、もう一度だけ問いかけさせてください。

施術は自分の生活のためでしょうか?
それとも
患者さんの未来のためでしょうか?

もちろん生活も大切です。しかし、患者さんの体を本気で良くしたいという想いが軸にあると、不思議と結果として信頼も収益もついてきます。これは業種に関係無く起こります。

心の主軸が利他的な人は商売を長続きさせる。
これは長年、現場で何度も見てきた現実です。

もし私が自分の体を預けるなら、「この手で、もっと良くしてあげたい」と自然に思っている先生の院を選びます。技術だけでなく、その姿勢に安心感を感じるからです。

技術と想いの両方を磨き続ける事は、これからの時代に選ばれ続ける先生の共通点です。

日々の一つひとつの積み重ねが、未来の評価につながっていきます。焦る必要はありませんが、止まらないことが何より大切です。その歩みが、患者さんの笑顔と、先生ご自身の充実につながっていくのです。

あ、そうそう。
一応言っておきますが、先生は「治す」のではなく、
患者さんの身体が、その人本来の状態に戻るお手伝いを
知識と技術で行う人なのです。

腰痛も不具合も「寝たら治る身体」に戻してあげられる先生が本物なのです。

よくある質問

患者さんから「治せますか?」と聞かれたとき、どう答えれば良いですか?

「必ず治ります」と断言することは、結果によってはトラブルの原因になります。一方で「わかりません」と答えると信頼を損ないます。最善の答えは「今の状態を確認した上で、回復のために一緒に取り組みましょう」と伝えることです。患者さんが求めているのは「希望」と「誠実さ」の両方です。

治療の見込みを患者さんに伝えるとき、気をつけることは何ですか?

「〇回で治ります」という具体的な数字は、体質や生活習慣によって変わるため慎重に使いましょう。代わりに「◯週間で痛みが落ち着く方が多いです」「体の状態を見ながら段階的に進めます」という形で、方向性と見通しを伝えるのが誠実な対応です。途中経過を丁寧に報告することも信頼につながります。

患者さんが「もう来なくていいですか?」と聞いてきたら、どう対応すべきですか?

「はい、終わりです」と言ってしまうと、その患者さんとの縁が切れます。「痛みは落ち着きましたね。次は再発防止と体質改善のフェーズです」と、治療のステージが変わったことを伝えましょう。ゴールを「痛みゼロ」ではなく「体が本来の状態に戻ること」に設定することで、通院の意義が続きます。

患者さんが通い続けてくれる院づくりの具体的な方法を、セミナーや勉強会でお伝えしています。

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望月まもる(集客支援コンサルタント) 地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務める。他にも商工会や行政、工務店やリフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でセミナーや講義、勉強会や研修などを行う。クライアントは接骨院、整体院、各種サロン業、物販、通販会社、製造業、学習塾、音楽教室、リフォーム会社、工務店、ポスティング会社など。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」

この見出しを見て、先生はどう思ったでしょうか?
「自分には関係ない」と思った先生こそ、ぜひ読んでほしいのです。

全国で、事件は起きています

整体院・接骨院での施術中の
わいせつ事件は、全国で
継続的に報告されています。

新潟・横浜・広島・静岡・川崎…
地域を問わず、毎年複数の事例が
ニュースになっているのが現実です。

令和5年の刑法改正で、
「不同意わいせつ罪」が新設されました。
6か月以上10年以下の拘禁刑。
有罪になれば、
柔道整復師の免許取り消しまたは業務停止処分。

これは業界全体が、正面から向き合うべき問題です。

冤罪もあるのでは?

しかし…実は私、この件を違う角度でも見ています

報告されているすべての案件が、
「最初から犯罪を目的としたもの」ではないのでは?

施術者の中には、
「そんなつもりは全くなかった」にも関わらず、
患者さんに性的な不快感を与えてしまったケースが
一定数含まれているのではないか?
と思っているのです。

そして、その「意図せず」「そんなつもりは無かった」という根っこには、
施術者としてとても大切で重大な課題があり、
彼らはそれをクリアーできていなかったのかも。
と感じてるのです。

手が出来ていない問題

手が出来ている施術者の触れ方は、
相手が誰であっても変わらないものです。

女性でも、男性でも、
子どもでも、高齢者でも、
同じ「触れ方」で、同じ「感じ方」で
アプローチできるのです。

施術者の手は一般人の手とは異なります。
その手は、体の状態を読み取ろうとする
受容的…センサーのような手です。
そして、自然に患者さんの体をひらかせ、
信頼を感じさせる手でもあるのです。

しかし、巷には手が出来ていない施術者が大勢居ます。

私は体感覚が優れている方なので、
度々、新人施術者に技術練習のため
体を貸すことがありますが、
量稽古を重ねた人と、
柔整師の資格を取得したばかりの人では
その手の質は雲泥の差です。

手ができていない人の触れ方は、
どうしても「自分(我)」が入り、
患者さんの立場に寄り添っていません。

圧を入れようとして、
なんとか緩めようとして、
考えて探りながら触れる手だからです。

その先生は一生懸命やっていたとしても、
手は意図とは無関係に、
相手に「不確かさ」「焦り」「違和感」「不快感」を
感じさせてしまうのです。

患者さんの判断

特に女性の患者さんは、
施術中に敏感な判断をしているものです。

「これは施術なのかな?」
「それとも、違うのかな(汗)」

この判断の根拠は、論理ではなく
患者さんの神経系が、瞬時に感じ取るものです。

落ち着いている、
確信のある、
受け取ろうとする手は、
「この先生は安全」というサインを
神経系に送ります。

しかし、
探っている・迷っている、考えている、うろついている・
意図が曖昧な手は、
患者さんの神経系にどんどん「警戒」を生み出します。

そしてその「警戒」は、
不快になり、恐怖になり、
やがて誤解や勘違いを招き、
最終的に「訴える」という行動に
つながっていくのです。

施術者が「そんなつもりはなかった」と言おうとも
こうやって悲劇が生まれてしまってるのでは?
と想像してやまないのです。

患者さんの神経系は、
「意図」ではなく「手の質」に反応します。

手が出来ていないと、
先生の意図など関係なく、
患者さんに誤った感覚を
抱かせ続けてしまうのです。

自分と院を守ろう

整体・接骨の現場で、
わいせつ事件の判断基準は
「本人の意図」ではありません。

その行為に客観的な施術上の必要性があったか?
という非常に曖昧なものなのです。

密室の施術室に客観的な証拠はなく、
「誤解だ」という反論は
著しく困難になるのが現実です。

誠実に施術をしているのに、誤解を受けてしまう。
それは、手が出来ていないことで起こりえる悲劇です。

今、30代後半から40代前半の院長さん達は
必ずどこかの院で7〜10年ほど修行をしてから
独立開業します。
これだけの期間をかけるのは、
プロとしての知識や技術、また開業してからの経営を学ぶだけではなく、
「施術家としての絶対的な手」をつくる為なのです。

それは「触る」と「触れる」の差になり、
「圧を入れる」と「浸透させる」の差になり、
「探る」と「確信を持って届かせる」の差になります。

この差が、患者さんが
「安心」を感じるか?「警戒」を感じるか?を
決定しています。

かつては師匠がお弟子さん1人ひとりの
「手の成長」をしっかり見ており、
患者さんを触れるレベルにならないと、
担当させなかったものです。

今では生産性目当てで、
手が出来る・出来ないの前に
どんどん触らせてしまいますよね。

なので、例え院長からの技術指導をマスターしてたとしても
手が出来ているか?は、怪しいものなのです。

手をつくることは、
患者さんを施術する為だけではありません。
先生自身、そして院を守る事でもあるのです。

そしてこの文章は、告発の記事ではありません。

「手をつくることの意味」を、
違う角度から考えてほしかったのです。
ましてや誤解されたまま
冤罪を晴らせない施術者が居たとしたら…
気の毒でならないので、書いたのです。

手をつくる理由には色々な側面、
目的や意味・意義があります。

患者さんに安心と信頼を届けたり、
患者さんの神経系に「ここは安全だ」と感じさせたり、
そして先生自身が、誤解を受けない為だったり…。

そしてこれは改めてお話ししますが、
先生が邪や負を受けない為、
自分の運命をおかしくしない為にも
必要な工程でもあります。

「手をつくる・手が出来る」とは、
そこまで含めたテーマ・課題なのです。
知らなかったでは済まされないのです。

手が原因で離れるお客様は
とても多いのですから。

よくある質問

施術中の誤解や不快感を患者さんに与えないために、何ができますか?

施術前に「今日は〇〇の部位を施術します」と目的と範囲を説明することが基本です。また、施術中も「今から〇〇を触ります」と一声かけるだけで、患者さんの安心感が大きく変わります。説明と声かけは、技術と同様に訓練で身につけられるスキルです。

女性患者さんに安心して通っていただくために、院として整えるべきことは何ですか?

主なポイントは3つです。①施術内容の事前説明を徹底する、②必要な部位のみ露出するよう配慮しタオルや施術着を用意する、③「何か気になることがあればいつでも言ってください」と一言添える。女性患者さんが多い院では、これらを「院のルール」として仕組み化しているところが多いです。

患者さんから同性施術者を希望された場合、どう対応するのが良いですか?

可能な限り希望に応えることが最善です。「次回は女性スタッフが担当します」と案内できる体制があれば理想的です。スタッフ配置が難しい場合は「ご希望にお応えできる日時をご案内します」と誠実に対応しましょう。希望を断る場合も、理由を丁寧に説明することが信頼維持の基本です。


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望月まもる(集客支援コンサルタント)
地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」

昔のあん摩師

かつて、あん摩師(あんまさん)と呼ばれる施術者の世界では、盲目の方が多く従事していました。
なぜだかご存知ですか?
見えないことで、触覚が研ぎ澄まされるという理由もありますが、理由はそれだけではありません。

昔の師匠たちは、弟子にこう教えていたそうです。

  • 人の身体に触る仕事は、「障る仕事」
  • 相手の痛みや苦しみ、感情の滓(おり)を請け負う仕事
  • 邪や負を肩代わりしてあげる仕事
  • それはしっかり対処しないと自分の運命も変えてしまう
  • 子どもや孫の代まで響く場合もある
  • 目が見えない人は既に「その対価」を払った人(それ以上運命がおかしくならない)

これは一種の民間伝承ですが、数多くの施術者を見て来た私としても「なるほど。確かにそうだな」という事例…体を壊したり、メンタルをやられたり、商売がうまくいかない、離婚、事故など様々な事例をこれまで山ほど見て来ました。

そして触る仕事は施術家だけではありません。各種サロンやスポーツインストラクター、夜の世界で働く人たち…皆です。そして、恐らくこんなお話は全く知らないのでしょう。

施術者は患者さんの「負」をもらう

患者さんが持ってくるものは、痛みだけではありません。
疲れ、ストレス、不安、悲しみ、怒り…etc

身体に蓄積されたこれらの感情的な重さは、施術を通じて少しずつ解放されていきます。「楽になりました!」と患者さんは喜んでくれますよね。
しかし…その「解放されたもの」は、どこへ行くのでしょう?

経験のある施術者はご存知だと思いますが、施術後に自分が疲弊したり、ぐったりしたり、相手の痛みが移ったり、気分が重くなったりする方は少なくありません。「受ける」というやつです。患者さんの「負」「邪」を受け取っているのです。

これが進むと、本当に体調を壊したり、心や精神が病んでしまったりします。触る=障る怖さを知らないと、こうなってしまうのです。

受ける

施術という行為は、患者さんの人生の流れに関わる仕事です。特に苦や邪、負を受け取り、楽にしてあげるのが仕事なので尚更です。

冒頭のあんまさんの事例ですが、アマゾンの奥地、コロンビア北部にコグィ族(コギ族とも呼ばれます)という先住民族が居ます。

彼らは現代文明と距離を置き、自然と調和した独自の伝統的な生活様式を現在も守り続けています。彼らは自然から何かを得る際(水、食べ物、土地の使用など)、それに対して「精神的な対価を支払う必要」があると考え、特別な意志を込めた石や貝殻などを聖地に捧げ、自然とのバランスを保とうとします。

取引=対価を支払うことでバランスが保たれる、という自然の摂理に則っているのです。
治す(よくする)=受け取る。「受ける」のは法則のひとつでもあるのです。

触る仕事の人たちも全く同じであり、昔の師匠達はそれを良く知ってました。

だからこそ、弟子の手が出来るまでその守り方、流し方、切り方なども徹底して教え込んでいたのです。

痛みが取れることで、その人は働き続けられる。家族を養える。夢に向かって進める。しかし、その対極にはそれを受け取る施術者がいます。

その施術者…弟子達が長く業界で活躍できる様、お師匠さん達は、受け取ったものをどう処理するか?全てを受け取るべきか?受け取らずに戻すものとは?を教えていたのです。

それを「気」と呼ぶのか、エネルギーと呼ぶのか、想念と呼ぶのかは、単に言葉の違いでしょう。ちなみに昭和初期まで、これらの教えは弟子達に受け継がれていたそうです。

自分をクリーンにする

長く施術者を続けている先生方は、それぞれのやり方で「クリーンにする習慣」を持っています。

入浴、瞑想、自然の中を歩く、自分自身が施術を受ける…。まだまだ他にも色々ありますが、ネットに書こうとは思いません。こうした内容の本質は口伝だからです。

しかし、この根底・基盤になるとても重要な部分があります。

それは自分の心や精神、感情です。人として整っているか?なのです。ここが整っていなければ何をやろうとも焼け石に水だからこそ、私は施術者のみならず、商売人達に「心や精神」の話をしているのです。

接骨院や整体院の場合は、メンタルが危うい人に施術されれば、患者さんがより重くなるケースもあるほどです。

クリーンにする。浄化する。整える。

言葉は様々ですが、どれもこれも外面の話ではなくまずは「先生の内面」からなのです。

残念ながら、今の養成課程ではこういった話はほとんど教わりません。ごく一部の先生方が、直弟子に個別に伝えているだけです。

だからこそ、「なぜ施術後に疲れるのか」「なぜ長く続けられない先生がいるのか」「なぜ運を落とすのか」も語られることが少ないのです。

…という話、教わったことありますか?
教わっているなら、そのお師匠さんや先生は素晴らしい方で、あなたもとても運が良かったですね。

よくある質問

施術と「障る」ことはどう違いますか?

「施術」は技術的な行為ですが、「障る(さわる)」とは患者さんの心にまで届く関わりを指します。同じ手技でも、患者さんの状態を理解した上で触れるのか、ただ手順通りに触れるのかで、患者さんの受け取り方は大きく変わります。「手が温かかった」「なぜかこの先生に触られると安心する」という感覚は、この違いから生まれます。

患者さんの心に届く施術をするために、何から始めればいいですか?

まず「施術前に患者さんの話を1分だけ丁寧に聞く」ことから始めてみてください。体の状態だけでなく、「最近どんな仕事が続いていましたか?」「どんなときに特に痛みますか?」と聞くだけで、患者さんは「この先生は自分のことを見てくれている」と感じます。この安心感が、施術の効果をさらに高めます。

技術が高くても患者さんが離れることがあるのはなぜですか?

技術は「治す力」を提供しますが、患者さんが「また来たい」と思うかどうかは関係性で決まります。「名前を覚えてくれていない」「毎回同じ説明をされる」「体の変化を伝えてもらえない」といった小さな積み重ねが離脱につながります。技術と人間的な関わりの両輪が揃ったとき、初めて「この院でないとダメ」という信頼が生まれます。


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望月まもる(集客支援コンサルタント)
地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」

施術の技術を磨くことは大切です。しかし、身体の構造や解剖学だけを学んでいる先生と、それ以外の領域にも目を向けている先生では、患者さんへのアプローチがまったく変わってきます。

限界の気付き

柔道整復師や整体師の養成課程では、骨格・筋肉・神経などの身体構造と、施術の技術を中心に学びます。

しかし、それはあくまでも「試験に合格する為の勉強」です。
実際に患者さんの不調を改善し、その人本来のパフォーマンスに戻す為の学びではありません。

「慢性的な腰痛が続いているけど、身体に異常は見当たらない」
「慢性的な肩こりがあるが施術の後はいつも楽になる。しかし、すぐ戻る」
「前回は緩んだのに、また張っている」
などのケースに、学校で習った知識だけで向き合おうとすると、手詰まりになるものです。

そして、患者さんを楽にしてあげようと躍起になっても、知識が無ければ事故も起こります。

先日、「腰回りのコリや張りを全て緩めた事で、患者さんが立てなくなるほど痛みが増し、動けなくなってしまった」という事例を読みました。

個々の身体は自分の弱い部分をフォローする為に、周囲の筋肉などがサポートしてくれます。骨が弱ければ筋肉が硬くなり、守ってくれるのです。これは身体の神秘であると同時に「コリや張りは悪者ではなく、その人にとって大切な存在」だという側面です。

それを知らない施術者は、ただ表面的な部分のみを見て
こり(血液循環不良)=悪
と短絡的に診断してしまうのです。

試験に合格した人からプロへ。
ただのプロから、真の施術家へ。

それに基づく知識も必要なのです。

心や感情も身体に作用する

先生は「身体の状態と心の状態」が深く結びついているのをご存知ですか?

ストレスが高いと筋肉は緊張します。感情が抑圧されている時は、特定の部位に慢性的な緊張が出るのです。患者さんに過去のトラウマや、解消されていない怒り・悲しみ・恐れがあると、それらが身体症状として現れていたりもします。

これは「気のせい」ではありません。神経系を介した、身体と心の相互作用であり、現代では脳神経科学や心理学で立証されている「常識」なのです。

また、慢性的な痛みや緊張の多くは、自律神経系の乱れと関係しています。

交感神経が優位な状態(緊張・戦闘モード)が続くと、筋肉は緩まず、痛みの感度も上がります。しかし、患者さんの神経系が「安全だ」と感じない限り、その筋肉は絶対に緩まず、痛みも消えづらいのです。

だからこそ、院の雰囲気も施術同様にとても重要です。「ここは安全ですよ」と感じさせるスタッフも、あなたの院の施術者なのです。

そして当然、先生の声や表情、触れ方、話し方…などの全ては、患者さんの神経系に影響を与えています。

こうしながら、交感神経優位を緩め、そして、ご本人の持つ「心の課題」「過去からの身体の癖や歴史」が体に現れている事実を、1つひとつ見極めながら施術するのですね。

はい。とおり一辺倒の施術テクでは対応できないのですよ。
そんな甘い世界ではないからこそ、10年後に5%しか整体院、接骨院は残らないのです。

ソマティックマーカー理論

神経科学者のアントニオ・ダマシオは「人間の判断や感情は、身体の感覚と切り離せない」という「ソマティックマーカー理論」を提唱しました。

「腸が反応する」「心臓がドキドキする」「胃が締め付けられる」などの身体感覚は人の感情や記憶と連動しています。

身体の緊張が解れると、感情や記憶の固着も和らぐこともあるのです。しかし、それは患者さんご本人が求める場合もあるし、固辞する場合もあるものです。先生が勝手に進めるものではありません。

そして、冒頭でご紹介したように、良かれと思って行った施術が、むしろその人に必要なものを取ってしまうという…「余計なこと」になる可能性も否めません。

私は脅しているのではありません。
事実を示しながら、ご自身の選択した道の深さをお伝えしているのです。

先生の施術には確かに「感情の癒し」として機能します。事実、現代ではうつ病の患者さんや深いトラウマを抱える人は、カウンセリングや座学(頭の納得)の前に「神経を緩めること」が最優先と言われています。

なお感情と身体(筋肉だけでなく臓器への影響)は、ソマティック理論だけでなく、精神神経免疫学、生体エネルギー学、オステオパシー、中医学などで常識として語られています。

知識の幅と患者さん

…とこのように色々お話ししておりますが、私がお伝えしたいのは、「全部学べ」という事ではありません。

ただ、身体構造の知識だけでなく、心と身体のつながりに関心を持ってほしいのです。解剖学だけでは解決しきれない現実を受け入れてほしいのです。

何故ならその関心が、患者さんとのやりとりに現れるからです。

目の前の患者さんの痛みや不調の原因を深い部分まで探り、解決しようとコミュニケーションする先生と、患部しか見ていない先生とでは、関係の深さが全く異なってくるのです。

人はその辺をすぐに感じ取るものです。敏感な人なら先生の心の中まで見透かしながら、施術を受けている事でしょう。

「この先生は、ちゃんと見てくれている」という感覚を持った患者さんは、あなたをパートナーとして受け入れます。

患者さんが感じる「この先生に診てもらいたい」という気持ちは、技術だけから生まれるのではないのです。

知識の幅を広げることは、そのための土台であり、プロとして生きるのなら至極当然なのです。

ちなみに…私がなぜ、ここまで身体と心の関係性について理論などもよく知っているのか?それは、私の得た知識がクライアントさんや勉強会に呼んでくれる先生達の知識になり、先生として、プロとしての品格を上げるから学んできたのです。

よくある質問

幅広い知識を持つことは、集客に直接効果がありますか?

直接の広告効果はありませんが、知識の幅は「患者さんへの説明の深さ」と「信頼感」に直結します。「この先生は体のことだけでなく、生活習慣・食事・運動まで教えてくれる」と感じてもらえると、患者さんの満足度が上がり、口コミ・紹介につながります。知識は、長期的な集客資産です。

勉強会や研修への参加頻度はどれくらいが適切ですか?

月1〜2回を目安にするのが現実的です。ただし参加頻度より「学んだことを院で実践する」サイクルの方が重要です。研修に参加しても臨床で試さなければ知識は定着しません。「今月の研修で学んだことを1つだけ実践する」という小さな目標を繰り返すことで、知識が技術と統合されていきます。

知識の幅を広げるために、最初に取り組むべきことは何ですか?

まず「患者さんがよく抱えている悩み」の周辺知識から深めることをお勧めします。腰痛が多い院なら、腰痛と睡眠・腰痛と仕事姿勢・腰痛と内臓疲労の関連を学ぶ。患者さんの日常に近いところから知識を広げると、施術中の会話が豊かになり、患者さんの信頼が深まります。

患者さんが通い続けてくれる院づくりの具体的な方法を、セミナーや勉強会でお伝えしています。

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望月まもる(集客支援コンサルタント) 地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務める。他にも商工会や行政、工務店やリフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でセミナーや講義、勉強会や研修などを行う。クライアントは接骨院、整体院、各種サロン業、物販、通販会社、製造業、学習塾、音楽教室、リフォーム会社、工務店、ポスティング会社など。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」

患者さんは、自分の体の素人です。

当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、この前提を本当に理解している先生は、意外と少ないのです。

患者さんは「原因」を知らない

患者さんが来院するとき、彼らが感じているのは「症状」だけです。

「肩が痛い」「腰が重い」「なんとなく体がだるい」…etc

なぜそうなっているか?という本当の原因は知りません。

多くの場合、患者さん自身が「思っている原因」と「本当の原因」も大抵ズレています。

「デスクワークが続いたから」「寝違えたから」「歳のせいだから」などなど。

先生から見れば、その見立ては間違ってる場合も多いものです。

しかし、患者さんの認識を崩せないまま施術を続けても、患者さんの中には「通い続ける必要性」が生まれません。

「なぜそうなっているか」を教える

私は施術者の方々に「患者さんに、本当の原因をしっかり伝えていますか?」と質問しています。

多くの先生は施術の腕は確かですが、「伝える」のが苦手な方、下手な方も多いからです。

「専門的なことを言っても分からないだろう」「時間がかかるから、さっさと施術に入りたい」「どう伝えれば良いか分からない」などと思って、説明を省いてしまう方もおりますが…それは全く、患者さんの為になっていません。

「素人の言葉」で話すことの大切さ

患者さんに説明する際、大切なのは「患者さんが分かる言葉を使うこと」です。

先生達からすれば「棘上筋の炎症が~」「腸腰筋の過緊張が~」などの会話は当然でも、患者さんには全く分かりません。届きません。

届かない説明なら「していない」ようなものです。

「ここの筋肉が、ずっと緊張して縮こまっている状態なんです。ちょうど、ずっと握り拳を作り続けているようなイメージです」

「体を支える土台が、少し前に傾いている状態です。積み木の土台が斜めになると、上もバランスを取ろうとしたり、倒れたりしますよね。今は無理して支えている状態が続いているので、◯◯と◯◯に負担が掛かってるんです」

「神経の通り道が少し狭くなってるので、窮屈な状態ですね。その影響で、痛みやしびれが出ています」

こういった言葉に変換できているだけで、患者さんの理解の深さがまったく違ってきます。

分かるから「自分事」になる

患者さんが「自分はそういう状態か」を理解した時、初めて「どうすれば治るのか?良くなるのか?」という自分事スイッチが入ります。

「先生に言われたストレッチをやってみた」「姿勢に気をつけるようにした」「水分をちゃんと摂るようにした」…etc

こうした行動変容が起きてくると、患者さんは自分の体を更に意識し、関心を持ち始めます。

そして自分の体に関心を持つようになった患者さんは変化も感じられる様になるので、「また報告したい」「先生に質問したい」となり、自然と足を運ぶようになります。

だからこそ、どの患者さんもその領域にお連れする為に、先生は分かりやすく伝える義務があるのです。

具体的な言語化が必要な時代

AI時代、絶対的に必要なスキルに、この「言語化能力」があります。

AIも指示の出し方、プロンプトの書き方で答えはまるで変わります。

より正確な答えが欲しければ、それを出力させるプロンプトを書く必要があるのです。

分からない、出来ない、不得意だ。と言ってると、お客様に伝わらないばかりか、時代にも取り残されるのですね。

だからこそ、今一度…自分の言葉が伝わるか?を確認してみましょう。

「この患者さんは今、なぜこの状態になっているのか?」「それを患者さんは理解しているか?」「私はそれを分かりやすく伝えているか?」

現代は施術の技術と同じ位、「伝える力」も重要です。脳科学を学んでる人ならご理解頂けるはずですが、先生は施術だけで治してるのではありませんから…。

よくある質問

患者さんに専門的な説明をしても理解してもらえません。どうすればいいですか?

専門用語を日常語に置き換えることが基本です。「腸腰筋の短縮」→「お腹の奥の筋肉が縮んでいる状態」、「脊柱起立筋の過緊張」→「背骨を支える筋肉が疲れてガチガチになっている」など、患者さんの日常生活に結びつく言葉で説明しましょう。理解してもらえると、患者さんの信頼感が大きく変わります。

わかりやすい言葉で説明すると、先生として軽く見られませんか?

むしろ逆です。難しい言葉を使って患者さんを置いてけぼりにするより、「自分のことをわかってもらえた」と感じさせる説明ができる先生の方が信頼されます。専門知識は、患者さんにわかる言葉に「翻訳」することで初めて価値を持ちます。難しい言葉は知識の証明ではなく、説明力の証明が大切です。

患者さんの理解度に合わせた説明を実践するにはどうすればいいですか?

施術中に「この説明、わかりにくかったですか?」「こういうことで合っていますか?」と一言確認する習慣をつけましょう。患者さんがうなずくタイミングや表情を見ながら、説明の深さを調整します。また、同じ症状の説明を3パターン(詳しい人向け・普通・初めての人向け)用意しておくと、どんな患者さんにも対応できます。

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望月まもる(集客支援コンサルタント) 地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務める。他にも商工会や行政、工務店やリフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でセミナーや講義、勉強会や研修などを行う。クライアントは接骨院、整体院、各種サロン業、物販、通販会社、製造業、学習塾、音楽教室、リフォーム会社、工務店、ポスティング会社など。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」