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2026年5月12日 整体院・接骨院

自費診療は治せる証

私は約20年前から暫くの間、チラシやポスティング、地域密着型の集客についてオープンセミナーをしていました。

ちょうどその頃は業界の規制緩和があり、多数の整体師さんがセミナーに参加してくれました。

参加動機は、
・開業したけど集客の仕方を知らなかった!
・どうすればリピート率が上がるのだろう。離脱を減らせるのだろう
という商売の基本を知らない人、経営の根本的な悩みを持つ方ばかりでした。

そして、いくら方法や手法を教えても、その中には院を閉めた人達も多く居ました。

すべき事をしなかった院もありましたが、多くは「患者さんに効果を出せなかった人達」でした。

さて先生は現在、国家資格を所有しているor所有していない(整体師)はずです。

実は私、その部分は特に気にしていません。

資格を持っていようがいまいが、お客様にすれば関係無いからです。

何故なら、先生の所に行って「治るのか?治らないのか?」が一番大切だからです。

「不味い飲食店」は生き残れない

私は商売人達に
「不味い飲食店は、どんなに立地が良くても、どんなに安くても、最終的には潰れます」と話してます。

何故なら商品(売り物)のクオリティ・精度が低いものは淘汰されるのが、商売の法則だからです。

少しでも美味しくて、10円でも安い飲食店が隣に出来たらおしまいなのです。

しかし、この長年の間…特に接骨院の世界では、「技術で選ばれていない院」が保険診療の仕組みや立地の力で、なんとか存続してきたケースが少なくありませんでした。

そのうち書きますが、保険詐欺とも言える診療を常態化している院も多々ありますし、ご高齢の方々に電気当てるだけの接骨院も少なくありません。

治せないのに接骨院、整体院を名乗ってる人達が淘汰されるのは自然の摂理です。
いつまで通用すると思っているのかは知りませんが、その時代は終わりに近づいているのです。

自費以外は残れなくなる時代

接骨院の保険診療を巡る環境は、年々厳しくなっています。

保険適用範囲の縮小。審査の厳格化。患者さんの窓口負担増…。

「保険で来ていた患者さん」は保険の仕組みが変われば来院しなくなります。既にこの問題に直面している院は各地に出てきています。

また保険診療も、一時的に患者さんは窓口で治療費を全額を支払い、後で差額分を直接申請し、戻してもらう制度にしよう。という案も出ているみたいですね。

日本の社会保険制度は、少子高齢化によって「現役世代の保険料」だけでは給付を賄いきれません。公費(税金)と借金による補填が常態化しているのが現状なのですから、「出口を締めようとする」のは至極当然なのです。

だからこそ、その環境下で保険依存して来た院は、今後どうなるのでしょう?

国家資格を持って居ようとも、この流れは止められないのです。

しかし、一方で「自費診療」で着実に患者さんを増やし、売上を伸ばしている接骨院・整骨院もあります。

先見の明と本当の希望

私のクライアントさんで、15年前に「自費診療一本」に踏み切った接骨院の院長さんがいます。

当時、周囲の院全てが保険診療メインの時代でした。しかし、彼はその時代に現代の予測…つまり保険システムの崩壊と、それに伴い何が起こるか?を予想し、それまで保険診療で来ていた患者さんを全て切り、1から院を立て直したのです。

彼がここまで決意したのは、⑴保険診療では限界があって治せない⑵保険が使えるから来る高齢者ばかり⑶しっかり治すための腕をふるいたい という背景からでした。

「本当に困っている人を治したい。そのためには、保険の制約の中ではできないことがある」

周囲の院に「自費だけでやっていけるわけがない」と言われようとも、院長さんは決断し、自らの院を大きく改革しました。

保険診療とは言え、この当時の彼は1日250超の患者さんを診るほどでした。それを一気に変えるのですから…勇気もかなり必要でした。

しかし、「このままでは、いずれ尻すぼみになる。動くなら早い方が良い」と決行したのです。

「最初の1か月目は本当に心配した」と、彼の奥様は当時を振り返って話してくれました。

踏み切った当初は、当然売上も収入も下がりましたが、元々腕が良い施術家の彼です。思い切り実力を発揮出来た事もあり、すぐに保険診療時代を超える売上になりました。

考えてみれば当然です。患者さんにすれば、良くなる、治してもらえるなら、その院で診てもらいたくなりますもんね。

高齢者の痴話喧嘩

彼はこの様に、自分の院の未来、施術家としての今後を憂い、保険診療をやめて自費診療に完全移行しました。

しかし、実際に「もうおしまいだ!」と切り替えるきっかけ…出来事がありました。

ある日の事、院長が次から次へと患者さんを診ていた時、待合室から大声で怒鳴り合うお爺さん達の声が聞こえて来ました。

「何だ?どうしたんだ?」と、診療の手を止め、すぐさま待合室に飛んで行くと、2人のお爺さんが喧嘩をしていたのです。

院長だけでなく他のスタッフ総出で、まずは2人を止め、落ち着いて話を聞いてみると…どうやら、そこに居た1人のお婆さんを「取った、取られた」という痴話喧嘩だったのです。

この実情を見た院長はすぐに3人を院から追い出しました。

そして、「自分の院はこんな人達しか来ていないのか」「うちはこんなレベルの事が起こってしまう場(院)になっていたのか」と大変ショックを受け、その件もあってすぐに切り替えを決意したのでした。

いくら腕に自信があろうとも、保険診療100%から自費診療100%に切り替えるのは、とても勇気が要ることです。

「何かきっかけはあったの?」と尋ねた私に、彼は遠い目をしながら、この一件について話してくれました。

当然ですが、保険診療から自費診療に切り替えて以来、患者さんの質は大きく変わりました。

「安いから来る」「保険だから通う」という患者さんではなく、「この先生に診てもらいたい」「ちゃんと治したい」という患者さんが集まるようになったのです。

「治せない先生」は残れない

この院長が未来を見据え、自費診療に舵を切ったのは約15年前でした。しかし、その時点で彼は既に「その資格」を持っていました。

腕、技術、知識、体験です。

治せるからこそ切り替えられたのです。

私はクライアントさんの院に入社した社員さん達に研修をさせて頂いてますが、1回目に必ずする話があります。

「皆さんはこれまで国家資格に受かる為の勉強をして来ましたよね。でも、ここからは『治すため』の勉強が始まります。それはこれまで学んだものとは一線を画すので、しっかり院長に学んでくださいね」と伝えるのです。

資格に受かる為の勉強と、治す為の勉強は別物です。

しかも、手技を極めるには、量稽古をこなし、手をつくり、感覚も磨かなければなりません。

だからこそ、
・上手になりたい。治したい
という気持ちが強くないと、施術者として成長出来ないのです。

患者さんの体が変わらなければ、その先生(院)は選ばれなくなります。学び続ける事は自分が選ばれる資格を得る為でもあるのですね。

「話が上手い」「愛想が良い」「共感力がある」などは確かに大切です。しかし、それだけだと施術者…「先生」とは呼べないのです。

ただの「資格所有者」から「先生」へ。それは、まず本人の気持ちの強さから始まります。

AI時代は、「口コミ」「評判」「実績」が可視化される時代…。本当に治せる先生が、正当に評価される時代でもあります。

「患者さんを良くしてあげたい」という気持ちが強い人は、必ず技術と知識を向上させます。それは、これからの時代、長く愛される院の大切な要素なのです。

よくある質問

自費診療に移行すると患者さんが減りませんか?

短期的に来院数が減ることはあります。しかし、保険診療では提供できないケアを求める患者さんが来るようになり、1人あたりの施術時間・単価・満足度が上がります。「数より質」の経営に転換することで、長期的には安定した収益と高い患者満足度が両立できます。

自費診療の価格設定はどうやって決めればいいですか?

「提供できる価値」と「地域の相場」の両方を考慮して設定します。まず「この施術を受けて患者さんの生活がどう変わるか」を言語化し、その価値に見合う価格を設定しましょう。地域の相場より高くなる場合は、差別化できている点(時間・技術・設備・アフターフォロー)を丁寧に説明することが大切です。

「保険でいいのでは?」と思っている患者さんへの伝え方を教えてください

「保険診療は痛みへの応急処置」「自費診療は根本改善への投資」という違いを、わかりやすいたとえで伝えましょう。たとえば「虫歯の痛み止めと、歯の根本治療は別ものですよね。体も同じです」という言い方が患者さんに伝わりやすいです。費用の話より先に「あなたの体がどう変わるか」を伝えることが順番として重要です。

患者さんが通い続けてくれる院づくりの具体的な方法を、セミナーや勉強会でお伝えしています。

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望月まもる(集客支援コンサルタント) 地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務める。他にも商工会や行政、工務店やリフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でセミナーや講義、勉強会や研修などを行う。クライアントは接骨院、整体院、各種サロン業、物販、通販会社、製造業、学習塾、音楽教室、リフォーム会社、工務店、ポスティング会社など。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」