不恰好がかっこ良くなる時代。
今はAIにデータを食わせれば、人間より速く、正確に、効率的に答えを出すし、最適な価格設定や最短の導線設計、最高の離脱率改善策を考えてくれます。
ま、嘘が多いし適当ですけどね😂しかし、そうとは知らない人たちは「ああ便利だ!」と差別化の追求を、AIが肩代わりさせるでしょう。
さて、では商売は豊かになるのでしょうか?
AIが最適解を出せるという事は、「同じAIを使う全員が同じ最適解に辿り着く」という事なのですよね。
AI最適化の集積は、商売全体を無個性にしていくのですよ。
完璧な店…どこも清潔で、どこも丁寧で、どこも正確、どこも同じ顔をしている店がネット上にもリアルでも並ぶという事なのです。
経済学者のヨーゼフ・シュンペーターは
「真の再生は、最適化の延長線上にはない。既存のルールを壊す所から始まる」という言葉を残しました。
全国各地のショッピングモールが衰退した後、何が蘇るのでしょう?
AIが吐き出した言葉やビジュアルだらけになった後、何が蘇るのでしょう?
中世ヨーロッパ(特に11〜14世紀頃)は、キリスト教カトリック教会という絶対的な権威のもと、人々の思想、生き方、芸術にいたるまでが「神の秩序」という単一の価値観で均質化されていました。
しかし、14〜16世紀になると、この息苦しい均質化への反発として、「神中心ではなく、人間中心の古代ギリシャ・ローマ文化に戻ろう」という運動(ヒューマニズム)であるルネサンスが巻き起こりました。
無個性になったネットや街でお客様が探すのは?
歴史は、均質化が極まるたびに、必ず個性への揺り戻しを起こしてきました。
日本には「わびさび」という美意識があります。
欠けた茶碗に、侘びを見る。古びた木肌に、寂を感じる。
完璧でないものの中に、時間と人格と物語が宿り、人はそれらを「美しい」と感じるのです。
千利休が体現したのは「完璧さへの抵抗」でした。
権力と財力が美を独占しようとした時代に、「不完全さの中にこそ本物がある」と言い切ったのです。
これはAI時代の商売人の未来に大きく関わる概念です。
不完全さは愛着が生まれるものです。店主の癖のある字で書かれた黒板メニュー。
少し段取りが悪いけれど、一生懸命な若いアルバイトさん、
ご年配の女将さんが決してスピーディーではないけど、心がこもった接客。
毎回微妙に味が違うけど、むしろそれが楽しみな定食屋さん。
これらはチェーン店にもAIにも再現出来ません。再現しようとした瞬間、それは「演技」「偽物」になるのです。人は演技と本物を「皮膚」で感じ取ります。
「なんか違う」という感覚は、論理ではなく、体が先にわかるのです。
経営学者のピーター・ドラッカーは「企業の目的は顧客創造である」と説きました。
顧客を「創造する」とはどういう事でしょう?
その人が「ここに来なければ得られないもの」を、初めて存在させる…生み出す事なのです。
まだ言語化されていない欲求、顧客自身も気づいていない「本当の希望」を引き出すのは、人間にしか出来ません。
そしてそれこそが、これからの商売の核心なのです。
破壊による再生、個性による愛着、不完全さによる代替不能性の三つが揃った時、概念や価値観は逆転します。
不完全や「欠け」が人である証拠と魅力になるのです
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望月まもる(集客支援コンサルタント)地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」