商売人の土台
お客様との関係は、この4つの土台の上に建っています。
長く商売を続けている人には、共通した人間性の高さがあります。
技術の高さでも、立地の良さでも、広告の上手さでもなく、
その人の傍にいると安心する、勇気づけられる、頑張れる、楽しくなる、やる気が出る…などの空気です。
この空気はその人が持っている「内面性や生き方」が滲み出たものです。
今日は、お客様との関係を築く土台となり、自分の商売が長く愛される4つの質についてお話しします。
⑴誠実さ
誠実さは嘘をつかないだけではなく、自分の本音や信念と外に出る言動が一致している状態です。
思ったことや感じたこと、自分の考えなどをちゃんと外に出すのが誠実さの本質です。
特にマイナス面の時…例えばミスをした際に素直に認めて謝れたり、分からない時には「分かりません」と言えたり、出来ない場合は「出来ません」と正直に伝えられれば良いのです。
内側の声が外側に出せなかった時、それは自己不一致が起こった瞬間です。
お客様はそれを、言葉ではなく空気で感じます。
「なんかさっきの説明が腑に落ちなかった」「なんか取り繕っている感じがした」「なんか解せない」
この「なんか」の積み重ねは相手に不信感を募らせ、最終的に店から離れてしまう要因、理由になります。
誠実さが一貫している商売人のお店には、「この人は裏表が無いなぁ」という信頼が蓄積します。
店主の正直さ、誠実さは最も強い集客力になるのです。
⑵優しさ
優しさは相手を甘やかすことではありません。
彼女のバッグを持ってあげたり、飲食店で椅子を引いてあげる事でもありません。
お客様の痛みや不安を、自分の事のように感じ取れる力です。
扉を開けて入ってきた瞬間にその人の表情や気持ちをキャッチしたり、
言葉にならない困りごとを、質問の前に察知できる力…というより、相手の心に1本の糸を繋げられるのが「優しさ」です。
優しさを受け取ったお客様は、文字通り「ここは安全だ」と判断し、体の緊張も解けます。
安全だと感じたお店には人は繰り返し戻って来るのです。
⑶勇気
商売における勇気とは、無闇に挑戦する事ではありません。
自分の意見を、正直に伝えたり、お客様にとって耳の痛い事でも正直に誠実に伝えたり、自分の弱さや失敗を隠さずに開示し謝罪できる事です。
心理学者のブレネー・ブラウンは「脆弱性こそが真の人間関係の基盤である」と言いました。
完璧を装った空々しい商売人より、「実は私も、ここが苦手なんですよ」「今日はちょっと耳が痛いお話をしますよ」などが言える正直な商売人の方が、お客様の心に何かが伝わるのです。
門戸を開いていると、人は入っていけるのです。
⑷自己尊重
これは自分を甘やかす事でも威張る事でもありません。
自分の感情と本心を大切にし、お客様と健全な境界線を持つことです。
無理な値引きを断る。
理不尽な要求にはノーと言う。
休むべき時にしっかり休む。
自己尊重のない商売人は、自己犠牲をし、自分を粗末にします。
自分を粗末にしている人はじわじわと消耗していき、お客様はもちろん、周囲の人も粗末に扱います。
自分を尊重できる人だけが、他者を大切に出来るのです。
誠実さ、優しさ、勇気、自己尊重というこの4つの土台はスキルではなく、座学で身につくものでもありません。
これは人としての精神性、そして商売人としての人間性に関わるので、現代人が嫌がる「コスパの悪さ」「効率が悪い」ことです。
でも、これこそ商売が長く継続できるか?を決める土台の部分なので、日々の商売の中で、素直で誠実な選択を積み重ねながら少しずつ育てていくのです。
お客様との関係、商売の土台。
土台が強い商売だからこそ愛されるし、続くのです。
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望月まもる(集客支援コンサルタント)地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」