AIに任せてはいけないもの
AIに任せて3年後。あなたの商売は、とても楽になっているでしょう。楽になるのは良い事ではあります。しかし、楽になった時間で何をしているかが肝心なのです。
自動化は麻薬に似ている
AIでの自動化は、麻薬に似た性質があります。中毒性が高いのです。一度楽を覚えると、もっと楽をしたくなるからです。
問い合わせ対応をAIに任せたら、次は接客トークも、ニュースレターの文章も、SNSの投稿も、お客様へのフォローメールも。気づいた時には、商売の「人間的な部分」が一つずつ消えていってしまうのです。
消えていくとは
最初のうちは、お客様も気づきません。文章が上手くなったね、返信が早くなったね、と感じる程度でしょう。
しかし半年、一年と経つうちに、「何か味気ないね」「前と違うなぁ」という感覚が積み上がっていきます。「あの人っぽくないな」「前はもっと話を聞いてもらえた気がする」。
こういった感覚が積もったお客様は、声を上げずに離れていきます。これがクレームより怖い離れ方なのです。なぜなら「理由が見えない」からです。
何をしないか
ピーター・ドラッカーはこう言いました。「最も重要な決定は、何をするかではなく、何をしないかである」。
AI導入における最重要の決定も同じです。何をAIに任せるかではなく、何を絶対にAIに任せないのか、なのです。この一線を経営者自身が引けているかで、経営は大きく変わります。
失うのは「温度」=価値
AIは便利ですが、じわじわとお店に宿っている温度を失います。温度はあなた、そしてお店の魅力であり価値です。
価値を失った商売は、価格競争に突入します。「選ばれる理由」が薄まると、どの店も同じに見え、お客さんは「安い方」を選びはじめるからです。
皮肉にも、AIを導入してコストを下げ利益率を上げようとしたら、価格競争という「最もコストのかかる戦場」に自ら足を踏み入れる結果を招くのですね。これが怠惰なAI活用の末路です。
絶対に任せてはいけないもの
では、AIに絶対に任せてはいけないのは何でしょう。お客さんを気にかけています、想っています、忘れていませんよ、という表現です。
手書きの一言だったり、名前を呼ぶ声のトーンだったり、何気なく寄り添う事だったり。気遣い、心遣い、思いやり、おもてなしと言われる全てですね。
そしてこれらは、スキルや習慣ではありません。お客さんへの、純粋な興味や関心です。関心は、自動化できないのです。
あなたはAIが空けてくれた時間を、もっと楽をするために使いますか。それともお客さんと、これまで以上に深く関わるために使いますか。3年後の商売は、今の選択で決まります。
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望月まもる(集客支援コンサルタント)地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」