「絶対値」と比較癖
「うちは他店と比べて、何が違うんだろう」。ふと、そんな風に考え込んでしまう時はありませんか。もしあるなら、今回はその答えの在り処のお話を。
よその院、よそのお店、よその価格。つい気になってしまいますよね。あちらが値を下げた、こちらが新しいことを始めた、と耳に入るたび胸の奥がざわつく。その気持ちは痛いほど分かります。私も昔はそうでしたから。
比較されて選ばれた客は、比較して去る
しかし、ここで一つ商売の法則をお話しします。「比較されて選ばれたとしても、そのお客さんは、また比べて去ってしまう」のです。
他店より安い、あの店より新しい、という理由で来てくださったお客様は、もっと安い、もっと新しいが現れた時、そちらへ流れていくのです。
「どこにでもある店」になっていませんか
腕は本物、人柄も申し分ないのに、よそのチラシを見ては値段を下げ、他店のやり方を聞いては慌てて後を追う。そんな方に、私は声を大にして「もったいない事をしていますよ」と伝えてきました。
他店に合わせて動き続けると、どうなるか。「どこにでもある店」「どこにでもある院」「どこにでもあるサロン」になってしまうのです。個性もなく、言い方を雑にすると「どうでも良い店」になる。まずいでしょう。
比較してばかりいると、いつの間にか他店の動きに反応・反射するだけになり、「自分らしさ」が少しずつ薄れていくのです。実にもったいないのですよ。
「絶対値」とは何か
では「絶対値」とは何でしょう。それは他店を比較などせず、「私にしか出せない。他の誰もが表現不可能」と言い切れるものです。
それは技術かもしれません。お客様への向き合い方かもしれません。笑顔や言葉、長い年月が宿った「空気」かもしれませんし、お客さんとの関係も「絶対値」。あなたの宝物、あなたしか持っていないものなのです。
本田宗一郎は「他人の真似をするな。もし神様が同じ人間を二人つくったとしたら一人は余分だ」と説きました。真似とは、自分の値打ちを自分以外の誰かに決めてもらう事です。
神様はこの世にたった一人のあなたを送りました。そのあなたが今、商売人の道を選んでいる。それは「あなたにしか出来ないことがある」という何よりの証です。絶対値とは、商売人であるあなたを生き切る事なのです。
絶対値の見つけ方
まず、比較癖をやめる。「あの店より高いか安いか」と測っていると、物差し自体を外側に預けてしまい、自分の商売に集中できません。その幻を手放してはじめて、自分は何屋なのか、何者なのかが見えてくるのです。
次に、お客様の声に耳を傾ける。「先生だから来てるんですよ」「なんかこの店、好きなんです」。絶対値は自分では気づきにくく、当たり前にやっている事ほど自分の目には映りません。お客様はそこをキャッチして、教えてくれます。
そして、信念やこだわりを言葉にする。「よそよりここが優れている」と他を落とす弱腰な言葉ではなく、「私の店はこうなんです」と正々堂々、胸を張って宣言するのです。優劣は何かと比べた言葉ですが、違いはあなただけの言葉になります。お客様の心が動くのは後者です。
あなたが本当に届けたかったもの
松尾芭蕉はこう遺しました。「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ」。先人の形をなぞるな、先人が求めたものをお前も求めよ、という教えです。
他店のやり方を真似るのではなく、「あなたが本当に実現したかったもの、届けたかったもの、見たかった世界」は何だったのか。それを思い出し、そこへ向かうために今日という一日を使うのです。
それが、誰とも比べようがない、あなただけの絶対値になるのです。
ご相談はこちらから
ご質問やご相談がございましたら、公式LINEからどうぞお気軽にご連絡ください。
公式LINE:https://lin.ee/tpXecjZ
望月まもる(集客支援コンサルタント)地域の商いを見続けて40年。整体・接骨院の勉強会で約10数年講師を務めております。商工会や行政、工務店・リフォーム会社、各種サロンなどの業界団体でも、セミナーや講義・勉強会・研修を行っております。クライアントは、接骨院・整体院・各種サロン業・物販・通販会社・製造業・学習塾・音楽教室・リフォーム会社・工務店・ポスティング会社など多岐にわたります。著書:「儲けるポスティング損するポスティング」「『集める』から『集まる』店へ」